愛媛労連労働相談センター情報

知っておきたい「労働倒産」の基礎知識

労働倒産とは、会社は黒字なのに人手不足が原因となって起こってしまうことだと言われています。しかし本当にそんな会社は存在するのかと疑問にも感じます。なぜなら人手が足りないなら、単純に仕事の受注量を減らしてバランスを取れば良いからです。

 

しかし、そのような知識は現実的ではありません。会社の規模を縮小すれば会社や消費者にとってスケール・メリットが無くなってしまいます。たとえば人手不足に陥った大手の牛丼屋などを思い浮かべてみると、仕事がきつくて時給が安い牛丼屋の仕事より条件の良い職場は比較的簡単に探せます。ですから、場合によっては転職者が続出することもあります。

 

実際、多くの牛丼屋の店舗では、アルバイトなどの人手が不足して店を休業することもあるのです。もちろん、それだけで牛丼屋が倒産してしまうことはありません。しかし会社運営には相応のコストがかかるのも事実です。それをペイしていくためには、相応の仕事量も不可欠です。牛丼業界大手ともなりますと、当然、食品加工などの工場には莫大な投資をしているはずです。しかも牛丼が沢山売れてこそ原材料も沢山仕入れることができるのであり、そうすることで仕入れ値を下げて販売価格を下げることもできるのです。

 

労働倒産が心配されるような会社は、労働集約型のビジネスと積極的な投資を行っているものです。ですから構造転換を実行するためには、莫大な経費と時間がかかってしまうのです。特に労働集約型の中小企業にとっての規模の縮小は、金額や量、それに納品日数などが軒並みミスマッチとなってしまいます。それで結局、仕事が受注できなくなってしまうのです。これではいくら頑張って新規の顧客を獲得しても意味がありません。たとえ黒字でも、半年くらい収入が止まれば殆どの会社は倒産です。

 

ちなみに、きつい仕事や安い時給などの労働問題で悩んでいる人は、愛媛労連労働相談センターなどの各地の労働センターに相談すると良いでしょう。きっと労働者の権利についての正しい知識や適切なアドバイスが得られるはずです。